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椿建築所BLOG

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2015年 07月 06日

カラマツハウスのLDK

今回はカラマツハウスの「LDK」についてご紹介していきます。西山夘三が「食寝分離」を唱え公団による独立したDK型が普及してから60年以上経ちますが、現在はさらにゆとりあるLDKを備えることが住宅計画の主流となっています。私も住宅を設計する上でLDKの計画を最優先しておりますがだんだんこのLDKと他室との関係を曖昧にするというか再定義しワンルームに近づけていく手法を意識しながら実務に当たっています。
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ちなみに戦後を代表するワンルームハウス清家清の「私の家(上写真)」は1954年に建てられていますが寝る場所も食べる場所もカーテン一枚で仕切ることができます。私は当時主流であった「食寝分離」の対極にあったこの住宅のロジックを今頃ですが時代性と共に見直している最中です。さてさて前置きが大変長くなりました。我家のLDKは寝室とは一体ではありませんが前回ブログ記事にあるように風除室や庭と一体となるよう計画しております。LDKは33㎡(10坪)ですが風除室と庭を含めれば倍以上の大きさになります。ここでまた上写真「私の家」を見るとハタと気がつきます。カラマツハウスのLDKも外とのつながりを求め開口部など計画しある種ワンルーム的な演出をしているのですが結局食寝分離の延長上にあるのですが清家さんの家はやはり食寝分離の対極にあるのです。これからの家作りに必要なのは後者の論理のような気がしていてカラマツハウスは「これまでの家」なんでしょう。またまた脱線です。
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風除室とリビングとの間にガラス戸があり開閉できます。冬はガラス戸をこのように締めて右側のフラッシュ戸を開閉して廊下からリビングに入ります。
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冬はこのフラッシュ戸を開閉して廊下からリビングに出入りします。
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続きましてダイニングとキッチンの関係です。キッチンはいわゆる対面型でダイニングを向いて調理します。
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キッチンの対面カウンターは高め1200㎜ですのでダイニングテーブルからキッチン手元は見えません。
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つきあたり左側に食品庫があります。
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LDKにおけるキッチンは家具と位置づけ仕上げを統一します。今回もキッチンは家具屋さんに作ってもらいました。
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時計とカレンダーがかかっている壁の裏側には冷蔵庫があります。この衝立てとも言える壁は食品庫や階段下の物入れなどのバックヤードをリビングからやんわりと隠す効果を意図してつくりました。
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LDKの内容は多いので今回はこの辺りで小休止。次回はキッチン周辺をご報告します。写真はますます生活感を帯びて・・・チョット恥ずかしいのですが。

by TUBAKISATO | 2015-07-06 14:57 | 新築


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